不安神経症になると不安と恐怖で外出できないこともある。人混みや人付き合いを避けるのは防御反応。

不安神経症の症状が進行してくると、ふつうの社会生活にも様々な障害が出るようになります。

「不安」と「恐怖」の感覚は新たなストレス源となり、悪循環を起こすことで病状を悪化させてしまうこともあるため、適切な対応が必要になります。

ここでは、不安神経症と人体の本能的なメカニズム、症状が現れた場合の対応のしかたなどを解説しています。

人と会いたくない、人混みが怖いと感じる症状

「人と会いたくない」「人混みが怖いと感じる」という感情はどうして起きるのでしょうか?

実際にその「怖い」と感じた人が襲ってくるわけでもありませんし、敵でもないということは誰にでもよく理解できるかと思います。
実は、この現象には人間の「防御本能」が関係していると言います。

原始時代の「野生動物からの攻撃」に備えたセキュリティー・システムであり、それが現代にいたるまで引き継がれていると考えられています。



「人会いたくない」「人混みが怖い」といった場合でも、そのストレスの原因が人間関係だとは限りません。

たとえば、単なる体調不良による身体的なストレスや、借金などの悩みによる人間関係とは違う精神的なストレスであっても、「人に会いたくない・人混みが怖い」という感情に結びつくことがあります。
これは、脳の感情をつかさどる神経伝達物質「ノルアドレナリン」や、副腎皮質から分泌される「コルチゾール」というホルモンの影響が大きいと考えられます。

これらのホルモンが、脳中枢に「危険!」と感じさせていることが「不安」「恐怖」を起こすメカニズムです。

突然沸き起こる不安感や緊張、パニックはこうして改善する

症状がひどい場合は無理に外に出る必要はない

不安神経症が重度になるにつれて、人に会いたくない、外に出づらいといった気持ちは強くなっていく傾向にあります。

これでは社会生活がままならないのでなんとか無理をして外出しようと試みる人もいますが、その行為には危険性が伴うことを忘れてはいけません。
不安神経症が進行していくと、「パニック障害」という厄介な病気を引き起こすことがあります。

パニック障害は不安神経症の症状が悪化したようなもので、非常に強い不安と恐怖に襲われ、発作を起こします。

  • このまま死んでしまうのではないか?
  • 息ができない
  • 胸が締め付けられる
  • 狂ってしまうのではないか?

といった感情が思考を占拠してしまう状態が数分から数十分続き、この体験がトラウマとして記憶に焼き付くことで、発作を起こした場所自体に恐怖を感じる「広場恐怖症」になることもあります。

パニック障害や広場恐怖症は、治療が難しく長期化しやすく、それこそ社会生活がしづらくなるので細心の注意が必要です。

発作を起こした人がすべてパニック障害になるわけではありませんが、高い確率で発症することがわかっています。

症状がひどい場合には無理に外に出ようとせず、焦らず自分自身の状態を正確に把握しなければなりません。

不安神経症の危険なところは、さらに重度な精神疾患への入り口になっているところです。

医師の指示を仰ぎ、適切な対処をとることが大切です。

不安神経症の症状が怖くて仕事に行けない(行きたくない)という方へ

【この記事のまとめ】

  • 「人に会いたくない」「人混みが怖い」という症状は人間の「防御本能」と関係している
  • 人間と関係のないストレスであっても、人間に対して恐怖を感じるようになる
  • ストレスによって「ノルアドレナリン」が暴走することで防御本能がはたらいてしまう
  • 不安神経症からパニック障害に変遷することがある
  • 発作を起こすとそのときの状況と場所を記憶し「広場恐怖症」になることもある
  • 不安神経症からパニック障害・うつ病へと進行することがある


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