不安神経症の主な症状~動悸、息苦しさ~

不安神経症は「本人は苦しいが検査をしてもどこも悪く無い」という性質があり、生理学的には「健康」だということを意味します。

また、普通の生体活動に対して「過剰な意識が向いてしまう」ことで、心と体のもつバランスを崩してしまうのも不安神経症の症状の特徴です。

このページでは、不安神経症の代表的な症状「動悸」「息苦しさ」について解説いたします。

動悸を感じる

心臓の鼓動が高鳴りドキドキと強く脈打つ感じを「動悸」といいます。
誰でも激しい運動をすれば動悸は高まりますが、不安神経症の場合は何もしなくても強く心臓が動いているように感じることがあります。

しかし、この場合でも心臓に異常はみられませんし、少し心拍数が早くなっていることはあっても健康上何も問題のない状態が多いようです。

では、なぜ「動悸を感じる」のでしょうか?

それは不安神経症によって過敏になった五感が、本来気にしなくてもよい心臓の動きを気にしてしまうのが原因だと言われています。

心臓は自律神経によって自動的に動かされており、人の意識が介在するものではありません。この状態が「正常」だと言えます。

それが不安神経症になると「なんか心臓が早くなっている気がする」「心臓が悪くなったのではないか」と意識が向けられます。

通常の鼓動や少し強くなった鼓動を必要以上に強く感じて不安になってしまうことで、余計にドキドキしてくることがあります。これが結果的に強い「動悸」に繋がってしまうのです。

息苦しさを感じる

不安神経症のもう一つ多い症状に「息苦しさを感じる」というものがあります。
こちらも肺機能自体に病的な問題がないことが多いと言われています。

「呼吸」も心臓の動きと同じで、自律神経がコントロールしていて自動的に行われる生体活動です。
ただし、自律神経が管理している多くの活動の中で唯一「意識でコントロールできる」のが呼吸です。

感情の起伏が反映しやすいのが呼吸の特徴ですので、不安を感じたりすると「息が浅くなる」「息を吸い過ぎてしまう」などという状態に陥りやすくなります。

前者は酸素不足になり、後者は過換気症候群になり、酷くなるとパニック障害などを発症してしまうおそれもあります。

初心者のダイバーなどが水中実習でパニックを起こしてしまうのも「不安によるパニック」です。
これの症状の軽いものが「息苦しさを感じる」といった状態だといえるでしょう。

こういった精神的な症状も、ひどくなると肩こりやめまい、気持ち悪くなるなどの身体症状も出てくることがありますので注意が必要です。

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不安神経症をはじめとする不安障害は、長く病気だと捉えられていませんでした。
そのため、患者は孤独と偏見に苦しめられてきたといいます。

しかし、近年あまりに不安障害を発症する人が増え、それとともに精神医学が発展したことによって急速に治療法が確立されてきました。

今では薬物治療や食生活の指導などで改善する可能性も高まっています。

【この記事のまとめポイント】

  • 不安神経症の症状は普通の生体活動に過剰な意識が向くことが原因
  • 「動悸」は心臓の動きを意識することで感じてしまう
  • 不安を感じると呼吸が乱れて「息苦しさ」を感じてしまう


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